2015年1月1日木曜日

クビになったら失業保険を貰おう

シングルマザーの人が、何らかの理由でこれまで働いていた会社を辞める事になった場合は、失業保険を貰うべきです。失業保険とは、自身の都合や会社側からクビを言い渡されて職を失った際に、国から支払われる給付金です。この失業保険という制度のおかげで、会社をクビになっても、次の就職先を見つけるまでの間は、お金の心配が軽減されるのです。

失業保険とは、正式には雇用保険制度の「失業給付」の事を指します。会社が労働者を雇う際は、原則として必ず雇用保険に加入する義務があり、社員は毎月の給料から自動的に雇用保険料の一部(0.5%)が天引きされる仕組みになっています。

ただし、失業保険はクビになったら自動的に貰えるというわけではなく、2つの条件をクリアしている必要があります。その一つが、退職前の2年間の内に、被保険者期間(賃金支払基礎日数が11日以上ある月)が12ヶ月(12回)以上必要な事です。これは普通に正社員で働いていた人なら、問題にならない条件です。もう一つは、就職する意思と能力がある事です。つまり失業しても、新たに働き口を探す努力をしなければ、失業保険は貰えないという事です。但し確認のしようがないので、名目だけの条件ですが。


失業保険で貰える金額は、年齢や就労時の収入によって変わります。計算式はやや複雑なので、ここで細かな解説は控えますが、一例として、35歳で月収30万円だった場合は、失業手当は一日に付き約5600円ほど貰えます。

失業保険の貰える日数は、退職理由によって大きく違ってきます。自身から退職(自己都合退職)した場合は、雇用保険の加入期間で決定されます。10年未満の場合は90日、10年以上20年未満の場合は120日、20年以上の場合は150日となっています。一方で、会社からクビを宣告された(会社都合退職)場合は、雇用保険の加入期間に加え、退職時の年齢も考慮されます。こちらは最短で90日、最長で330日と、自己都合退職よりも長めの給付期間となっています。なお、自己都合退職の場合にのみ、3ヶ月の給付制限(給付が始まるまでに3ヶ月待たなければならない)がありますのでご注意を。


失業手当を貰う手続き方法


ただし、失業保険を早く貰おうとして、自己都合退職であるにも関わらず、会社都合退職と虚偽の申告をするのは厳禁です。ハローワークには、会社からも離職証明書が提出されますので、退職理由が異なっていた場合、すぐにバレてしまうからです。

最後に、失業保険を貰う方法を説明します。失業手当てを貰う場所はハローワークで、いくつかの手続きと共に、必要な書類などもあります。

まずは、退職した会社から「離職票」(雇用保険から離れた事を証明するための書類)と、「雇用保険被保険者証」を受け取っておく必要があります。これらの書類と、身元証明書、印鑑、預金通帳などを持ってハローワークへ申請に行きます。申請が認められれば、雇用保険説明会の日時が通知されます。雇用保険説明会とは、失業保険の受給方法などを解説する場であり、これに参加しなければ、失業保険を貰う事は出来ません。この説明会が終わると、失業保険の認定がされるのです。

また、説明会は4週間に1回実施されており、その度にハローワークに出向いて、就職活動状況を提示する手続きが必要です。しかし「応募したが面接してくれなかった」等と適当な理由を付けて、就職活動をせずに失業手当を貰うだけの人が居るのも事実です。
失業手当は、家計の苦しいシングルマザーだからといって、金額が優遇されたり条件が緩和されることはありません。しかし、家計が苦しいからこそ、国が定めた「貰える手当て」はしっかり頂いておくべきでしょう。ですから、会社を解雇されたら必ず離職票と雇用保険被保険者証を受け取っておきましょう。