2014年9月29日月曜日

シングルマザーの就職が難しい理由

日本におけるシングルマザー(母子家庭)の貧困率は6割を超えています。これだけ生活環境が厳しい理由として、シングルマザーの就職が難しい事が挙げられます。

シングルマザーの人が仕事に就く際は、子供は保育所などの施設に預けるのが一般的です。しかし、保育所の預かり時間は限られているので(その多くは夜7時頃まで)、あまり遅くまで残業は出来ません。その上、子供はまだ免疫力が低く、すぐ病気になってしまいがちですので、仕事を休んだり早退して、病院へ連れて行かねばならない場面も少なくありません。このように、シングルマザーは確実な労働力として期待出来ないため、経営者側も積極的に採用しようと考えない最大の理由です。

下のグラフは、厚生労働省が調査した「平成23年度全国母子世帯等調査結果報告」のデータです。離婚前に不就業だった(つまり専業主婦だった)女性がシングルマザーになった場合の就職状況です。正社員になれる人は、全体の2割程度しか居ないのが現状です。
ゆえにシングルマザーの人の多くが、正社員への就職ではなく時間の融通がききやすいパートやアルバイトなどで生計を立てています。しかし、賃金の安いパートやアルバイト故に、シングルマザーの平均年収はわずか181万円しかなく、生活は困窮しているのです。

シングルマザーの生活が厳しいのは今に始まった事ではありませんが、長年こうした状況はほとんど改善されてきませんでした。支援制度があまり進んでいない理由の一つに、シングルマザーの人達はほとんど選挙に行かない、つまりは政治力に乏しいという事情があります。政治家の立場からすると、シングルマザーのための制度を整えたとしても、自分には票が入らないので、積極的に活動しないのです。シングルマザーが自らの状況を変えたいと願うならば、状況が変わるかどうかは分からなくとも、選挙に行って意思表示をすることが不可欠です。

このように、シングルマザーの就職事情は非常に厳しいです。シングルマザーの人が良い働き口を見つけるには、何らかの資格を得て、就職に活かすのが有効な手段です。中でも特に、シングルマザーにオススメしたい職業が看護師です。日本では慢性的に看護師の数が不足しているため、資格さえ持っていればほぼ100%就職出来ますし、収入も女性としてはかなり高いというメリットがあるのです。

看護師がシングルマザーにお勧めな理由

前述の通り、シングルマザーの就職が難しい理由は、子供の面倒を見なければいけない事です。逆に言うと、子供の心配さえ無ければ、就職面で大きく不利にはなりません。もし、実家の両親に子供を見てもらえるのならば、頭を下げてお願いするべきです。シングルマザーの人にとって最も信頼出来る支援者は実家の両親なはずです。

両親の援助を受けて、子育てを手伝って貰えるなら、看護師をはじめとするフルタイムの仕事への就職も可能になり、貧困から抜け出す一歩を踏み出せます。再婚が出来ればそれに越したことはありませんが、出来なければシングルマザーの人自身が就職して稼ぎを得ることは不可欠です。その為には、実家に帰って両親の援助を受ける事を第一に考えるべきです。